1. >
  2. 脱サラという転職もアリ、成功は自分次第

脱サラという転職もアリ、成功は自分次第

脱サラして農業は大変、しかし果敢にチャレンジ

定年後にもしくは脱サラして、田舎で農業をしてスローライフを楽しむことを夢見るサラリーマンは少なくありません。
しかし、実際に行動を起こす人は少なくなっています。

農業についての知識のなさや資金、地域との人間関係などを考えた時不安がつきまとって前に進めないことが多いためです。
ですが、実際に脱サラし農業を始めて成功した人も出ています。

難題が多いといわれる脱サラ農業に挑んだ46歳の元会社員の男性がいます。
43歳で東京の広告代理店を辞め農業の世界へ。
会社員時代は取締役につき、営業を統括する立場にあった働き盛りの時期でした。

農業へ転身のきっかけは友人

この男性が農業に興味を持ったのは友人から持ちかけられた相談でした。
友人の実家が作る天然堆肥の商品化をしたいとの声を聞き、農業について情報収集をしたことがきっかけになりました。
実際に農業に携わる人たちの話や意見を聞き、面白さや抱える問題を知っていきました。

「自分の息子の世代に残せるような仕事がしたい。」
その思いがだんだん強くなり、就農に向けて活動が始まりました。

農業へは「ぶっつけ本番」で

農業を始めたい人のために就農制度があり、1~2年程度の研修が受けられます。
国からの補助がありますが、男性の年齢では対象外。
もしやりたければ農業の世界へ飛び込むほかないという状況でした。

しかし仕事の付き合いがあった相手から休耕地を借りられることになり、農業が始まりました。
友人に相談を受けてから3年、まさにぶっつけ本番で始まったことでした。

就農後の生活は会社員時代と真逆

現在の生活サイクルは、朝4~5時に起床しすぐ畑へ。
そして草むしりを暑くなるまですると、農場の協議会で事務、その後畑へ戻り日が暮れるまで農作業をするという流れです。
会社勤務をしていた頃とは180度違う生活サイクルですが、本来の人間がこうあるべき生活を気に入っているとのことです。

脱サラ農業を成功させる秘訣は

男性が脱サラし農業を成功させた理由の一つに、人脈の大きさがあります。
前職の経験でレストランに知り合いがおり、店からの要望に基づいてハーブ栽培を始めています。
以前の仕事が現職の販路につながったのも強みといえます。

今後の目標として彼があげているのは、「オーガニック技術を身につけ収穫を安定させること」です。
現在のところなかなか本質まで教われる師匠がおらず、独学でここまで進めてきたそう。
しかし就農者や飼料メーカーなどに電話やメールを使って相談できる恵まれた環境にあることを生かし、さまざまなことを試していきたいと考えています。

農業をするには、場所の選択と粘り強さが欠かせません。
農業への転身だけでなく、あらゆる転職には今まで培った力が生かせる場所と続けていく忍耐力が必要といえるでしょう。